主なリスクについて

価格変動リスク(金融商品の販売について、金利、通貨の価格、金融商品市場における相場その他の指標に係る変動を直接の原因として元本欠損が生ずるおそれ)

①不動産の価格変動リスク

・対象不動産の価格は、不動産市場の影響を受けて変動しますので、投資元本を割り込むことがあります。その場合、出資の返還額が当初出資金を割り込むことがあります。

・対象不動産から生ずる事業収益及び経済的要因の変動により、出資持分(匿名組合員たる地位)の価額が当初出資金を割り込むことがあります。

・契約期間の途中での本契約の解除あるいは出資持分(匿名組合員たる地位)の譲渡を行う場合にその時点での経済情勢、不動産市場、組合運営状況等により出資の返還額または出資持分(匿名組合員たる地位)の価額が当初出資金を割り込むことがあります。

・本事業者が組合員たる地位を買い取る価格は、対象不動産から生じる不動産の事業損益及び経済的要因により変動しますので、出資持分(匿名組合員たる地位)の価格が当初出資金を割り込むことがあります。

 

②余裕金の運用対象の価格変動リスク

本事業に関し生じた余裕金は、施行規則第8条第2項第14号に掲げる方法(金融機関の預金等)により運用されます。したがって、金融機関の破綻等により、損失を被ることがあります。

 

③上記の元本欠損が生ずるおそれを生じさせる取引の仕組みとしては、以下のようなものが挙げられます。

・本事業者が対象不動産の不動産取引を行うものであること。

・本契約が対象不動産の不動産取引から生ずる利益の分配を受ける商法上の匿名組合契約であること(出資金の返還の保証はされていないこと)。

・本事業者は本事業から生じる損益の分配を何ら保証しているものではないこと。

・余裕金については、法により運用方法が限定されていること。

 

 

信用リスク(金融商品の販売について当該金融商品の販売を行う者その他の者の業務又は財産の状況の変化を直接の原因として元本欠損が生ずるおそれ)

①本事業者の倒産リスク

万が一本事業者が業務運営に支障をきたした場合には、出資金全額が返還されない場合があります。

 

②その他の信用リスク

契約期間の途中で本契約上の地位の譲渡を行う場合、その時点で本事業者の信用状況により、出資持分(匿名組合員の地位)の譲渡価格が当初出資金を割り込むことがあります。

 

③上記の元本欠損が生ずるおそれを生じさせる取引の仕組みとしては、以下のようなものが挙げられます。

・本事業者が対象不動産の不動産取引を行うものであること。

・本契約が対象不動産の不動産取引から生ずる損益の分配を受ける商法上の匿名組合契約であること(本契約に基づく出資金は有価証券、預貯金や保険契約とは異なり、投資者保護基金・貯金保険機構・預金保険機構・保険契約者保護機構の保護の対象ではないこと)。

・本事業者は本事業から生じる損益の分配を何ら保証しているものではないこと。

・本契約上の地位の譲渡については十分な市場が存在せず、流動性が低いこと。

 

 

その他のリスク

①法令・税制及び政府による規制変更リスク

本事業者の運用資産に関する税制若しくは不動産特定共同事業及び匿名組合に関する税制又はかかる税制に関する解釈・運用・取扱が変更された場合、公租公課の負担が増大し、その結果、本事業者の収益に悪影響を与える可能性があります。また、出資持分にかかる利益の配当、出資金の払戻し、譲渡等に関する税制又はかかる税制の解釈運用・取扱が変更された場合、出資持分の保有又は売却による手取金の額が減少する可能性があります。

 

②不動産が滅失・毀損・劣化するリスク及び環境リスク

火災、地震、暴風雨、洪水、雷、戦争、暴動、騒乱、テロ等により対象不動産が滅失、毀損又は劣化した場合、土壌汚染等の瑕疵が見つかった場合、不動産の価格が下落し損失を被ることがあります。

 

③不動産の物的及び法的な欠陥・瑕疵に関するリスク

不動産には、権利、地盤、地質、構造等に関して欠陥、瑕疵等が存在している可能性があります。また、物件の精査で判明しなかった欠陥、瑕疵等が取得後に判明する可能性があります。

そのような場合には、当該欠陥、瑕疵等の程度によっては対象不動産の資産価値が減損することを防ぐために、取得者である本事業者が当該欠陥、瑕疵等の補修その他にかかる予定外の措置、費用を負担することになり、出資者に損失を与える可能性があります。

 

④不動産にかかる所有者責任に関するリスク

対象不動産の瑕疵を原因として、第三者の生命、身体又は財産等が侵害された場合には、損害賠償義務が発生し、結果的に本事業者が予期せぬ損害を被る可能性があります。特に土地の工作物所有者は、民法上の無過失責任を負うこととされています(民法第717条)。従って、本事業者が保有する不動産の設置又は保存に瑕疵があり、それを原因として、第三者に損害が生じる場合には、最終的に本事業者が損害賠償義務を負担する可能性があります。

しかし、個別の事情により保険契約等が締結されない場合、保険契約で支払われる上限額を上回る損害が発生した場合、保険契約でカバーされない事故が発生した場合又は保険契約に基づく保険会社による支払いが他の何らかの理由により行われず、もしくは遅れる場合には、本事業者は重大な影響を受ける可能性があります。

本事業者は、かかるリスクに対処するため、不動産の取得時の物件精査及びその後の管理を通じて、保有する不動産の瑕疵の把握に努め、瑕疵が発見された場合には、適宜必要な措置を講じる方針です。

 

⑤本契約の解除又は譲渡に制限があることに関するリスク

本契約の解除はクーリングオフ期間及び、やむを得ない事由等が生じた場合を除いて認められていません。また、出資持分(匿名組合員たる地位)の第三者への譲渡については、本事業者の裁量により譲渡の可否を判断することから、譲渡することができない場合があります。

 

⑥匿名組合契約終了に関するリスク

本契約は、①新たな対象不動産の追加取得を予定しない場合の対象不動産全部売却等の完了、②本事業の継続の不能、③本事業者に係る破産開始の決定、④出資総額が本事業に対する当初の出資予定総額に満たない場合であって、本事業者が自らの資金を利用した出資を行わないときその他やむを得ない事由があるとき、のいずれかが生じた場合には、本契約は終了します。

本契約が終了した場合には、出資者は本来得られたであろう分配金を受ける投資機会を、喪失することとなります。

 

⑦匿名組合員は営業に関する指図ができないことに関するリスク

本契約において本事業の遂行は本事業者のみが本事業者自身の裁量で行うものであり、これらについて出資者が直接指示を行うことはできません。

但し、出資者は計算期間ごとの財産管理報告書の送付を受け本事業者の業務執行状況及び本匿名組合の財産状況等につき、質問し意見を述べることができます。また、本事業者の主たる事務所にて、営業時間内に限り、財産管理報告書及び本事業にかかる業務及び財産の状況を記載した書類、事業参加者名簿を閲覧することができます。

 

⑧契約の解除が一時的に多発することに関するリスク

契約の解除が一時的に多発した場合は、不動産取引(本事業)が継続できなくなる恐れがあります。この場合、本事業者は、対象不動産の全部又は一部の売却等が完了するまで、出資の価額の返還として金銭の支払を留保することができます